国宝 雪松図と吉祥づくし

江戸時代中期を代表する画家、円山応挙(1733~1795)は、対象の写生をもとに「描かれたモチーフがその場に存在するかのような絵画」という新境地をもたらし、当時の京都を席捲するほどの人気を得た。同館が所蔵する国宝の「雪松図屏風」は、応挙における写生の到達点とも言え、それゆえに「いかにリアルに描かれているか」といった迫真性や、奥行きを意識した構図など、空間構築性といった文脈で語られる機会が多い作品だ。しかし「雪松図屏風」が実生活において用いられる際、何よりも期待されたのは「おめでたい絵画」としての役割ではないだろうか。「松」という主題の持つ永遠不変、長命といったイメージや、きらびやかな金泥や金砂子が演出する祝祭的な気分もまた、本作品を語るうえで欠くべからざる要素と言える。
本展では「雪松図屏風」を、お正月らしい鶴や七福神といった、縁起のよい主題の館蔵品とあわせて展示することで、「おめでたい絵画」としての一側面に光を当てる。また猫や瓜、牡丹など、あまり現代人には「おめでたい」イメージのないモチーフに関しても、かつてそれらが担っていた吉祥イメージを解き明かし、なぜおめでたいと見做されたかについて紹介する。(美術館HPより)

開催概要

会期:2022年12月1日(木)〜2023年1月28日(土) 
会場:三井記念美術館
住所:中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7F
観覧料金:当日一般1,000円

休館日:月曜日(1月9日は開館)、12月26日~1月3日、1月10日

開館時間:10:00~17:00
※入館は16:30まで
※その他、開館時間を延長する場合がありますので、「展覧会情報」のご利用案内をご確認ください。

公式HP:https://www.mitsui-museum.jp/

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