麻の葉綴(あさのはとじ)

康煕綴(こうきとじ)を装飾的に変化させた様式です。歌舞伎の娘役の着物や帯、浮世絵の女衣裳にも見られる代表的な女柄である麻の葉文様を施し、江戸の粋を感じさせてくれます。

 

asanoha_c1麻の麻の葉綴

 

(あや)

綾織(あやおり)のことです。平織(ひらおり)、繻子織(しゅすおり)とともに織物の三原組織といわれる織り方のーつです。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の組合せ方が斜めに配列されるもので、他の二種に比べ織目は緻密で丈夫で、多くの変化をつけることができます。斜文織(しゃもんおり)とも呼びます。

一文字(いちもんじ)

本紙の上下につける掛軸の中でもポイントになる部分で、他の部分より上質の裂(きれ)を使います。本紙中廻(ちゅうまわし)を結ぶ大切な個所で、その体裁と質の良し悪しの影響は表具全体に及びます。

岩絵具(いわえのぐ)

顔料の一種で、群青、緑青、朱(辰砂(しんしゃ))、丹、代赦(たいしゃ)、黄土などの岩ものを粉末にしたものです。日本画に用いられ、独自の色彩美を持たらしめています。

上村松園(うえむらしょうえん)

明治8年(1875)~昭和24年(1949)、京都生まれの日本画家。美人画家。幸野楳嶺、竹内栖鳳に師事。松篁(しょうこう)は子、淳之(あつし)は孫にあたります。女性として初めて文化勲章を受賞。

雲盤(うんばん)

色紙や短冊などを簡単に差し替えて楽しむために、台紙とガラスとの間に本紙を挟むだけの掛額のことです。

絵絹(えぎぬ)

縒(よ)りを加える前の生絹を平織りにした高価な素材です。織り幅を最大限に生かすものに用いられます。

絵巻物(えまきもの)

横長の紙または絹をつなぎ、情景や物語などを連続して表現しているものをさします。

奥田元宋(おくだげんそう

明治45年(1912)~平成15年(2003)、広島生まれの日本画家。風景画家。児玉希望に師事。文化勲章受章。

折本(おりほん)

竹や樹皮などを原料とする粗い丈夫な紙を、びょうぶのように折りたたんで本にしたものです。折本は素材となる紙の色によって白折本と黒折本の2種類に大きく分けられます。白折本には墨で文字を書き、一方黒折本には消しやすい石灰石や白墨で文字を書きます。経本や法帖などに用いられます。

    • ぎゃざら折(ぎゃざらおり)

ひと繋ぎの長い紙を奇数に折り、表紙を付けたものです。アコーディオン折、はこび折ともいいます。

    • 小口糊綴(こぐちのりとじ)

本文一紙を二つ折りにしてこれを一台とし、小口に糊入れして必要な台数を繋ぎまとめたものです。片面画帖ともいいます。

    • 出丁綴(でっちょうとじ)

小口糊綴とほとんど同じですが、小口には糊を入れず、反対に背の部分に糊入れしてまとめたものです。粘葉装(でっちょうそう)ですが、折本にも分類されます。

    • かっくり返し(かっくり返し)

本文一紙を二つ折りにしてこれを一台とし、各台の向きを交互にして小口と背中の部分に糊入れしてまとめたものです。表も裏も同様に開くことから、両面画帖ともいいます。

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